《「ユングラ稽古会シリーズ」を検証する》

2025.4.8 - 9.1

《「ユングラ稽古会シリーズ」を検証する》

稽古会スケジュール

inter/view(黒木麻衣、坂藤加菜)「線が残す身体/身体が生む線」
4/8(火)19:00〜20:30

山川陸「メタル整体」
5/10(土)15:00〜17:00

宮崎晋太朗「作品鑑賞ワークショップ「景色を訪ねる」(仮)」
9/1(月)15:00〜19:00

参加費

500円+ドネーション

4.8 TUE19:00〜20:30
5.10 SAT15:00〜17:00
9.1 MON15:00〜19:00
  • 予約不要。直接会場にお越しください。定員は15名までで先着になります。
  • 開始20分前よりお入り頂けます。
  • 各回の稽古時間は、少し伸縮する可能性があります。

コンセプト|
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オルタナティブスペースが持続的に発展していくためには、ただ発表する場として活用されるだけでなく、そこで学びや交流、議論が活発に行われていくことが不可欠です。
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本企画《「ユングラ稽古会シリーズ」を検証する》では、2023年よりスタジオ「ユングラ」にて行っている、アーティストの関心を共有し何かを共に試す場である「ユングラ稽古会シリーズ」を継続的に実施しながら、その取り組みを記録し、成果を検証します。毎回の稽古会に観察者が同席し、そこで行われていることをテキストや写真などで記録・発信していきます。
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また、SCOOL、水性という他のオルタナティブスペースとも連携し、複数の場所で稽古会を行います。それらのスペースで、稽古会での取組みから発展させた作品のワークインプログレス公演を実施し、稽古から創作へと発展させる方法についても検証します。
そしてそれはパフォーミングアーツ界に向けた、学びや創造活動を持続的に展開していくための重要な提言や示唆になると考えます。

そもそも「稽古会」とは|
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2023年からスタジオユングラで実施してきた「ユングラ稽古会シリーズ」では、様々なアーティストが稽古会を行っており、現在も継続中です。
そこで重視してきたのは、以下のようなことです。
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– 目的や結果ありきではなく、アーティストが探っている段階の地に足のついた関心を持ち寄り、それを参加者とともに掘り下げてみることから、結果的に作品や公演という形につなげていくこと。
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– アーティスト、参加者、主催者双方にとって負担のないやり方で、持続的に運営すること。
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– すでに確立された方法を一方向的に教えるのではなく、ファシリテーター、参加者双方に学びがある状態を作ること。

稽古内容|
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inter/view(黒木麻衣、坂藤加菜)「線が残す身体/身体が生む線」
身体から立ち上がるドローイング、ドローイングから振り付けられる身体を行き来して、実際に描いたり動いたりします。
その後に残るもの(紙に描かれた線)残らないもの(空間にあった身体)を考えながらすごしてみます。
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山川陸「メタル整体」
いくつかの経験が混線してこの稽古に至ります。そのうちのふたつ。
・2023年12月の夜、いつものようにメタルを流したら、全部の音を一体に聞きながら、同時に、ばらばらな要素としても聞けた。10年以上聴いていた曲の初めての聞こえ方。
・2025年1月の朝、痒くて腕をゴシゴシ擦ったら、身体の外から擦るのと内で滞りが流れてゆくのを、同時に感じた。なお整体で他人に触られているときは、近からず遠からず。
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これまでの活動全般で、事象の経験というものを(言語的な)ひと連なりのものとして扱ってきました。そうとしか書けなかったからです。でもおそらく、それらはすべて“同時に”感覚されてもいました。このことをもっと考えるため、一人で温めてきたこれらの経験を、他の人と一緒にやり直してみようと思います。山川なりのボディワークのようなものになるはずです。
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※この稽古では(比較的大きな音で)過激な(とされる)音楽を流す予定です。騒がしい質感の音をそのまま聞く方が稽古のねらいを共有しやすいですが、耳栓の貸出も可能です。
※参加者同士の身体接触はありませんが、山川が参加者の方の身体に触れる/参加者の方に山川の身体に触れてもらうことがあります。接触を避けたい方は、参加時にお知らせください。
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宮崎晋太朗「作品鑑賞ワークショップ「景色を訪ねる」(仮)」
・集まった人で、作品を見る、読むなどをして、そこで感じたこと、思ったことを話しあう
・ワークショップの情報共有、時間と場所の設定、進行、話し合いの形式を試行錯誤する
・現在、鑑賞作品を選定中
・全2回で、感想や見ていて思い浮かんだことを口にすること→参加者同士で当事者性を帯びた発言を共有するような話し合いが生まれる設計を模索したい

参加者|
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ファシリテーター(2025年):
inter/view(黒木麻衣、坂藤加菜)
金川晋吾
高嶋晋一
土屋光
中川友香
根本しゅん平
松本真結子
宮崎晋太朗
矢野昌幸
山川陸
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オブザーバー(2025年):
大野詠史、神村恵、木村玲奈、渋革まろん、高嶋晋一、土屋光
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スタッフ|
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企画・制作:神村恵、土屋光
企画協力:前澤秀登
広報:萩谷早枝子
記録写真監修:前澤秀登
記録映像監修:日景明夫
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クレジット|
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主催:プロジェクト・ユングラ
会場協力:ユングラ
提携:SCOOL、水性
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[東京芸術文化創造発信助成 芸術創造環境の向上に資する事業【長期助成】]

お問い合わせ|
プロジェクト・ユングラ
keikokai.series@gmail.com

inter/view

ペインターの黒木麻衣とダンサーの坂藤加菜による「踊る」と「描く」というお互いの行為を見つめ合う試み。
2021年より活動開始。これまでの発表に『展示と実演 inter/view』(2021年 @谷中トタン)『同じ歌を歌う』(2023年 @ユングラ)など。
https://www.instagram.com/inter_view_

山川陸

アーティスト。さまざまな形式で、集団で共に考える状況の設計に取り組む。Transfield Studioとしての近作に、土地と人の折り合いの歴史から都市にはたらく力を見直す《Lines and Around Lines》シリーズ(2022-、シンガポール/東京/さいたま)、《Elevation -Islands and Peninsulas》(2024-、台北/ソウル/昌原)等のツアー作品。個人では、参加型パフォーマンスの発表、相談所を運営する集まり「SNZ」、福祉施設の活動伴走、設計・施工・会場構成・設営によるアーティストやアートスペースの手伝い。スタジオユングラの設計・監督を担当(2022)。

宮崎晋太朗

1984年生まれ、神奈川県出身。企画制作者。早稲田大学第一文学部演劇映像専修卒業後、俳優として演劇活動に携わる。2018年より早稲田小劇場どらま館に劇場担当職員として勤務し、2023年秋までの企画制作を担当。現在は、社会福祉の視点から文化事業を捉え直し、生活と文化に根差した個々人の権利擁護にも関心を寄せている。