イエデイヌ企画 2024年公演 <br>再演『エリカによろしく』

2024.10.18 - 10.20

イエデイヌ企画 2024年公演
再演『エリカによろしく』

魚田まさや

演出

福井歩

出演

重山知儀、平山瑠璃

日程

10/18(金)
14:00★
ゲスト:古賀及子さん(エッセイスト)
19:30

10/19(土)
14:00★
ゲスト:小沼理さん(ライター)
19:00

10/20(日)
14:00★
再演『エリカによろしく』創作メンバー

★終演後、20分程度のアフタートークあり

チケット料金

予約・当日
一般 3,000円 学生 2,000円

戯曲付(予約のみ)
一般 4,000円 学生 3,000円
※ご来場の際のお渡しとなります

10.18 14:00★19:30
10.19 14:00★19:00
10.20 14:00★-
  • 受付開始・開場は開演20分前
  • 上演時間は約100分を予定(途中休憩あり)
  • 恐縮ですが演出の都合上、途中入場をお断りさせていただきます。時間に余裕をもってお越しください。

圭一は恋人との旅行中、唐突に関係の終わりを予感する。それはほとんど確信だった。言葉にできない不信と不和を抱えながら、二人は圭一の祖父母が暮らした家にやってくる。広い空き家の空気を入れ替え、掃除をしなくてはならない。

<推薦コメント>
今ここを生きる私は現在を知覚しながら、過去あるいは記憶とも常に接続している。この文章を書く私が昨年の『エリカによろしく』の上演を思い出しているように。だが、そのことは日常において強く意識されることはない。
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しかし福井歩の演出はそこにあるリアリティを強烈に具体的な手触りをもって掬い上げ、今ここに別の時空間を、あるいは私とは別の人間の知覚を呼び込んでしまう。だから今ここの現実が揺れる。一方、魚田まさやの戯曲もまた、世界の、あるいは人の不可解さをごろりと差し出してみせる。描かれるのはある二人の人物の関係とその変化というごく私的なものだが、その向こうに世界の真理めいたものが閃くのだ。
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そして世界はますます不可解なその相貌を顕わにする。上演を通してそれらに触れる体験は、強烈な驚きに満ちたものになるだろう。私にとってはそれこそが芸術に触れる悦びでもある。
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山﨑健太(批評家/ドラマトゥルク)
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★山﨑健太氏による初演レビューはこちら(artscape)
https://artscape.jp/report/review/10189030_1735.html

<再演に向けて>
去年の初演を見た時、上演は去っても、そこで発された声は戯曲に確かに染みこんで残るのだと感じました。再演では、その場で発される声と、テキストに染みこんだ過去の声、二重の声が立ち上がると言えるのかもしれません。それは作家としてとてもとても嬉しく、感動的な出来事です。
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悲しく虚しい気持ちになるニュースや出来事はやまず、こんな世の中いっそ壊れてしまえと思ってしまう時もありますし、ほとんど全ての人にその冷たいやけっぱち心が住み着いているとすら思います。しかしだからこそ、愛にまつわるこのささやかな物語が、より豊かな力を持ってみなさんの前に現れることを心から願っています。
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初演をご覧いただいた方も、そうでない方も、ぜひお越しください。
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魚田まさや(劇作家)
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再演すると決めたのは私だが、そもそも一度上演した作品をもう一度上演するとはどういうことなのだろうか、と考えている。再演の目的は、初演よりうまくやることではない。「初演と同じ」を目指しても全く同じにはならないし、仮に初演を再現できたとしても、そんな上演はきっとつまらない。
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距離と配置を慎重に探る。戯曲のことばを信じて動き、何かが起こったら考える。このような暗中模索は初演時と同様ですが、初演とは異なる力が生まれるよう、再演の稽古に励みます。
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福井歩(イエデイヌ企画代表/演出)

<チケット予約> 9/1(日)10:00より発売開始
https://iedeinu2024.peatix.com/

制作:中村みなみ
宣伝美術:大石知足

<お問い合わせ>
イエデイヌ企画
ticket.iedeinu@gmail.com

作:魚田まさや(さかなだ・まさや)

劇作家。別役実やアーサー・ミラーの影響を受け、人物の会話で織り成される劇空間に、悪夢や奇妙なイメージが混交していく作風の戯曲を創作する。noteで活動情報や日記、超短編テキストを公開中です。
https://note.com/sakanada_masaya

演出:福井歩(ふくい・あゆみ)

1992年関東生まれ。2016年立教大学映像身体学科卒業および2018年同大学院現代心理学研究科映像身体学専攻博士課程前期課程修了。俳優の発話とテキストの間に距離を生成し、俳優の身体の空間への配置を意識した演出/上演を行う。現在は一般企業で働きつつ、創作を行っている。

イエデイヌ企画

2014年に発足した演劇プロジェクト。固定メンバーは演出の福井歩のみだが「他者の存在があって、初めて上演が可能になる」という考えの下、集団名を掲げ作品ごとにメンバーを集め創作を行う。上演を通じて現代社会における既存の価値観や感覚をみつめ直し、言語化し難いものを捉えることを目的に活動。主な上演作品として『左ききの女』(2019)、国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2020 TPAMフリンジ参加作品『イマジナリーピーポー イン トーキョー』(2020)、『エリカによろしく』(2023)など。