柴崎友香『続きと始まり』刊行記念<br>「小説までの距離 小説からの距離」

2024.3.23

柴崎友香『続きと始まり』刊行記念
「小説までの距離 小説からの距離」

出演

柴崎友香、滝口悠生

日程

3/23(土)14:00スタート

料金

予約 2000円 / 当日 2500円

3.23 SAT14:00
  • オープンはスタートの30分前になります。
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柴崎友香さんの最新作『続きと始まり』(集英社)の刊行を記念してトークイベントを開催いたします。
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近年の文芸を巡る潮流の中心にエッセイや日記、私小説といった形式があることは改めて説明するまでもありません。そして、それについて語られるとき、個人とその周縁をかたち作る日常を指すような漠然とした言説や、牧歌的な印象のみに収斂されてしまうこともまた少なくないように思います。
しかし自らを取り巻く日常が、平和な現実や記憶のみに支えられたものでないことは、この数年で誰もが避け難く認識を迫られてきました。
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同様に、どれだけある種のドラマ性から距離をとった作品であっても「本当になにも起こらない日々」を描いた小説が存在しないことも強調して良いでしょう。そして、そこに書き手と現実の事象との距離が表出する。
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疫病や戦争といった決定的な出来事に各々の距離感で接した三人の「日常」を描いた『続きと始まり』は、単純に刊行時系列に沿った意味だけではなく、『わたしがいなかった街で』や『百年と一日』といったこれまでの柴崎小説と連なり、その先端に位置づく作品として読めます。
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今回、『長い一日』や『水平線』といった近作で、上述の距離について実践を深められてきた滝口悠生さんを迎え、『続きと始まり』を切り口に、小説を書くうえで試行錯誤される現実とフィクションの遠近について検討いたします。

予約方法:_
info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「小説までの距離 小説からの距離」本文に「名前」「電話番号」「枚数」をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
※予約キャンセルの場合は、お手数おかけしますが、 必ず事前にご一報ください。
※入場時に手指のアルコール消毒と非接触の検温をさせて頂きます。体調の優れない方、37.5度以上の熱がある方は来場をご遠慮ください。

お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp

刊行情報:

柴崎友香
『続きと始まり』
1,980円(税込)
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-771856-0

企画・宣伝デザイン:本間永士

柴崎友香

1973年、大阪府生まれ、東京都在住。大阪府立大学卒業。1999年「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が文藝別冊に掲載されデビュー。2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞を受賞。2010年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。2024年『続きと始まり』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。その他に『パノララ』『千の扉』『待ち遠しい』『百年と一日』ほか、エッセイに『よう知らんけど日記』など、著書多数。

滝口悠生

1982年、東京都八丈島生まれ。埼玉県で育つ。2011年「楽器」で新潮新人賞を受けデビュー。2015年『愛と人生』で野間文芸新人賞、2016年「死んでいない者」で芥川賞、2022年『水平線』で織田作之助賞、芸術選奨、2023年「反対方向行き」で川端賞を受賞。著作に『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』『茄子の輝き』『高架線』『やがて忘れる過程の途中(アイオワ日記)』『長い一日』『さびしさについて』(植本一子との共著)など。