「シネマの再創造」報告会<br>連続講座「面とはどんなアトリエか?」special(第四回)

2023.10.15

「シネマの再創造」報告会
連続講座「面とはどんなアトリエか?」special(第四回)

出演

山本浩貴(いぬのせなか座)、鈴木一平、七里圭

タイムスケジュール

10/15(日)
15:40 開場
16:00 トーク開始

料金

1,500円

※参加者全員に、参考資料を配布します。
「先取りと抵抗、デジタルシネマと映画――七里圭 all works diagram ver.2023」

10.15 SUN16:00
  • 終了は20:00を予定していますが、延長する可能性もあります。(途中退出は可です。)
  • 終了後は会場にて、交流会(自由参加)も予定しております。
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「面とはどんなアトリエか?」第四回は、七里圭によるプロジェクト「シネマの再創造」の報告会として催される。もちろんそれに属する作品・企画・講座を経ていなくても何ら問題はない。
_テーマとなるのはAI(人工知能)だ。
_ChatGPTの流行をきっかけに年初から始まった巷のいわゆるAI熱は、さすがにいったん峠を越したかのように見える。しかし、AIをめぐる問題は一過性のものではありえない。確実に社会に浸透し、我々の現実認識(リアリティ)に変容をもたらすだろう。
_もちろん、変容と一口に言っても問題は枝葉に分かれ、補助線をいくつか用意しなければ捉えようがない。
_そこで今回はその補助線を、これまでの三回の議論を踏まえつつ、幾つかの角度から新たに用意してみたい。
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_あらためてこの講座は、表現における〈面〉の変容をテーマにしている。
_ここで〈面〉の変容は、一方で〈面〉が表現全般に対して持つ価値や意義の変化を指すものとしてあり、またもう一方では、メディウムとしての〈面〉そのものが技術発達に伴い起こす変容(が物理的条件として表現にもたらす変容)を指すものとしてもある。
_そしてAIは、まずなにより後者において強く機能し、さらに前者にまでその影響は波及するだろう。果たしてAIは(いかなる、あるいはそもそも)メディウムなのだろうか?_昨今のポストメディウム的状況にAIはどう食い込んでくるのか?_そこで表現のジャンル、形式、生は、どのように進んでいくのか?
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_議論の手掛かりとして、まずは七里の先日行われた公演『清掃する女:亡霊』に至る活動を取り上げる。
_講座第三回で七里による発表のもと概観したとおり、七里は映画が近代の発明ではなく、それ以前からあった映像表現の変容であるという認識のもとに、“ありえたかもしれない(近代)映画”を現在のメディア環境において探求する活動を続けている。「音から作る映画」プロジェクトとして始められたそれは、「シネマの再創造」という名で更新されつつ、現在も進行中である。
_その過程で、AIによる骨格認識をいち早く取り上げ結実したのが、最新作『清掃する女:亡霊』だった。果たしてそこにはどのような問いや可能性が埋め込まれているのか。前回の講座を踏まえ今回新たに制作する予定の、これまでの七里作品全体を概観する作品地図を会場配布した上で、議論する。
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_次いで山本は、講座第一回で自身の行なった、昨今の表現と〈面〉、そして生の関係性をめぐる状況整理を、さらに人工知能に関わるものとして発展させるべく、吉本隆明「ハイ・イメージ論」を中心に検討する。
_柳田國男や宮沢賢治をめぐる議論を起点に、一九八〇年代当時大きな変容を起こしていた資本主義や文化的状況を問うための概念装置を検討した吉本の仕事には、現在のAIが備える一人称性と普遍性の混同、「正しさ」や「大衆」の先取りといった問題を、極めて肉体感覚的に扱う手がかりが残されている。
_これを援用し、第一回での見取り図を更新することで、あらためて〈面〉とAIをめぐる問題を考えていく(山本曰く、そこで露出する問題系は、七里が初期作から現在の「シネマの再創造」まで一貫して取り組んでいるものに関わるという)。
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_さらに、鈴木一平が、制作においてAIが持ちうる(かもしれない)メディウムとしての側面についての問題を提起する。たとえば、近代において写真は絵画の領分を奪いかねない脅威として現れた一方で、その自動性そのものがメディウムたりうる自律性を持つ表現として、絵画とは異なる領分を得るに至ったわけだが、AIもまた同様にある種の自律性を備えたメディウムとして人間の制作と協働し、あるいはそれ自体が表現のプラットフォームたるべく機能しうるのか?_であれば、ChatGPTや画像生成AIの登場によって、言語表現やイラストレーションとは別個の新たな表現ジャンルが生み出されるのか?_あるいは各種の表現ジャンルに「侵入」するAIによって、それぞれのジャンルそのものがこれまでとは異なるかたちで変形するのか?
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_以上3つの視点から、AIと〈面〉を議論することで、表現をいま取り囲んでいる状況を語り、それぞれに書き換えるすべを作りたい。

予約方法:
info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「「シネマの再創造」報告会」本文に「名前」「電話番号」「枚数」をご記入ください。複数名でご予約の場合、全ての方のお名前と電話番号をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
※予約キャンセルの場合は、お手数おかけしますが、必ず事前にご一報ください。
ご来場の際はマスクの着用をお願いします。また入場時に手指のアルコール消毒と非接触の検温をさせて頂きます。体調の優れない方、37.5度以上の熱がある方は来場をご遠慮ください。

連続講座「面とはどんなアトリエか?」 アーカイブチケット:
価格 1,500円
第一回
https://scool.stores.jp/items/641c0198427a88002c709f9c
第二回
https://scool.stores.jp/items/647c3ab8ee8b3e002a61a9fd

お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp

助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成]
主催:チャーム・ポイント

七里圭

映画監督(公式プロフィールはこちら→ http://keishichiri.com/jp/profile/ )。連続講座も頑張ります!(「映画以内、映画以後、映画辺境」の講座アーカイブも進めています。→ https://note.com/shichirikei/

山本浩貴

1992年生。言語表現・レイアウト。小説や詩やパフォーマンス作品の制作、書物・印刷物のデザインや企画・編集、芸術全般の批評などを通じて、〈私が私であること〉の表現あるいは〈私の死後〉に向けた教育の可能性について共同かつ日常的に考えるための方法や必然性を検討・実践している。主な小説に「無断と土」(鈴木一平との共著、『異常論文』ならびに『ベストSF2022』掲載)、主な批評に「死の投影者による国家と死」(『ユリイカ』2022年9月号 特集=Jホラーの現在)、主なデザインに「クイック・ジャパン」(159号よりアートディレクター)、主な企画・編集に『早稲田文学』2021年秋号(特集=ホラーのリアリティ)。2015年より主宰する「いぬのせなか座」は、小説や詩の実作者からなる制作集団・出版版元として、各種媒体への寄稿・インタビュー掲載のほか、パフォーマンスやワークショップの実施、企画・編集・デザイン・流通を一貫して行なう出版事業の運営など多方面で活動したのち、2021年末をもって第一期終了、現在は山本のみを固定メンバーとした流動的なかたちをとっている。

鈴木一平

1991年、宮城県生まれ。「いぬのせなか座」「Aa」参加。2016年に詩集『灰と家』(いぬのせなか座)を刊行、同書で第6回エルスール財団新人賞受賞、第35回現代詩花椿賞最終候補。