麓健一ソロコンサート「焚き火をしよう」

2022.7.1

麓健一ソロコンサート「焚き火をしよう」

出演

麓健一

スペシャルゲスト

スッパマイクロパンチョップ(Drums)

日時

7月1日(金)20:00スタート

料金

【ライブ】
予約2,200円 当日2,500円

【ライブ配信】
投げ銭制

7.1 FRI20:00
  • オープンはスタートの30分前から
  • スタートの5分前までにご入場ください
CLOSE

省線のその小さい駅に、私は毎日、人をお迎えにまいります。誰とも、わからぬ人を迎えに。
(『待つ』昭和17年)
_
「あのかたは、何も孤独じゃありませんよ。平気なものです。野心があるから、孤独なんて事を気に病むので、他の世界の事なんかてんで問題にしてなかったら、百年千年ひとりでいたって楽なものです。それこそ、れいの批評が気にならない者にとってはね。ところで、あなたはどこへ行こうてんですか?」
(『御伽草子 浦島さん』昭和20年)
_
いまに竹藪にはいってしまうのではないか、と、いや、これは僕のひねくれた妄想に違いないと思うのですが、僕はもう、三民主義とはどんなものだか、それさえわからなくなって来ました。しかし、 あの人たちの情熱だけは信じなければならぬ。いや、尊敬しなければならぬ。
(『惜別』昭和20年)

_沖縄、そして続けざまに訪れた出生地、奄美大島でそれぞれ一週間ほど過ごしました。「あんちゃん、随分と余裕あるじゃねぇか」とお叱りになるかもしれませんが、あっしには全くもって経済的余裕などございません、火の車です。金を工面してでも訪ねようと思うほどに、その時がやってきたのです。不思議な旅でした。亜熱帯の生温かい雨と風をひたすら浴び、幾つもの玉陵、基地、アシャギ、巨大な岩、オスプレイ、新町、警備員、サトウキビ畑、木造教会、ヤギ汁、御嶽、まっ暗闇、油そうめん、フェリーの汽笛、群がる羽アリ、珊瑚の石垣、緑の弾薬庫、山奥の滝。まだマスクは手放せませんでしたが漂う匂い、沖縄と奄美、この二つの地域には確かな違いがあり、それをあえて混ぜ合わせ取り込むように巡りました。誰もいない冷たい海に入っていくと私の中から何かが溶け出していくような感じがしました。別に流れている時間。そこにただあるもの。ライブの余韻も残っていて、独りMCを続ける自分もいました。そんな旅の報告、次アルバムのこと交えながらのシンプルコンサートを開催します。
_先日の新旧織り交ぜてのセットは感覚が近くなったり遠くなったりしたとの感想を頂き、私は事前に流れなんてものを想定するけれど、自分の歌と見くびっていたら歌ってるうちに距離や方向が狂って位置がわからなくなって、だから途中でよしたり酔ったようなMCをするのかなと。もちろん、前回とは異なる選曲でお送りします。今回も配信いただきますが、ご都合つく方はぜひ会場にお越しいただけたら。SCOOLのある三鷹は、かつてライブでお世話になった「おんがくのじかん」も近くにありますが、何より太宰治が暮らした町なので、駅を降りると不思議な気持ちになります。太宰のように正直で熾烈な生き方は出来ないけれど、彼が存在しなければ創作が、リズムが、日本語が、語りが、生きることがどんなに退屈でつまらなく思えたことだろうと。命より大切なものはない? 命より大切なものはある? 生きていくことの苛烈さ、可憐さ、いじらしさ、おかしみ。もうすぐ桜桃忌。
_
2022.6.10

【ライブ】予約方法:
※定員に達したため予約受付を終了しました。当日券はございません、ご了承ください。
_
info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「麓健一」本文に「名前」「電話番号」「枚数」をご記入ください。複数名でご予約の場合、全ての方のお名前と連絡先をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
※予約キャンセルの場合は、お手数おかけしますが、 必ず事前にご一報ください。
※ご来場の際はマスクの着用をお願いします。また入場時に手指のアルコール消毒と非接触の検温をさせて頂きます。体調の優れない方、37.5度以上の熱がある方は来場をご遠慮ください。

【ライブ配信】視聴方法:
info@scool.jp に視聴希望の旨をメールいただいた方に配信URLをお知らせします。
※メールにお名前もご記載ください。
※投げ銭制になります、ご視聴後は下記SCOOL PayPalまで必ず送金をお願いします。
※アーカイブ視聴可能<7/16(土)23:59まで>
_
投げ銭:
https://www.paypal.me/mitakaSCOOL

お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp

企画:麓健一
音響:土屋光
配信映像:日景明夫
撮影:白岩義行

麓健一(ふもと けんいち)

1981年生まれ。魚座。2005年頃より個人名義で活動を開始。2011年までに美人レコードより「あるいはその夏は」等、kitiレーベルより「美化」「コロニー」を発表。愛が絶え間ない流れならば、歌は中州の掘っ立て小屋から立ち上るあの煙。それをチャンバラトリオと共に眺めてる私。およそ11年ぶりのアルバムを発表予定。