2022.4.1金 - 4.3日
SCOOLシネマテーク Vol.1
金子遊レトロスペクティヴ
日程
4月1日(金)
17:00 短編集①「映像人類学」
19:30 映画になった男
4月2日(土)
11:00 ムネオイズム 愛と狂騒の13日間
13:00 インペリアル 戦争のつくり方
15:00 ベオグラード1999
18:00 映画になった男(※上映後トークあり)
4月3日(日)
11:00 インペリアル 戦争のつくり方
13:00 ベオグラード1999
15:00 短編集②「フィルム作品集」
18:00 短編集①「映像人類学」(※上映後トークあり)料金
一回券 1,200円
三回券 3,000円
全作品券 6,000円
SCOOLシネマテークを始動します。
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「映画」をめぐる状況/環境は日々変容し、可能性と厳しさを共に増し続けているように見えます。
今こそ/今あらためて観られるべきユニークな映画作家たちの、上映機会の少ない貴重な作品を含むフィルモグラフィを、なるべくまとまった形で紹介する機会になれば、と思い、この連続企画を立ち上げました。
SCOOLという小規模スペースならではの挑戦的で実験的なプログラムにご期待ください。
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記念すべき第一弾は金子遊監督のレトロスペクティヴです。
最新作『森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民』(3月19日よりイメージフォーラムにて上映)の公開を記念して、鋭利な問題意識と果敢な行動原理を併せ持つこの稀代の批評家/シネアストの過去の作品群を一挙上映します。
ぜひ、ご覧ください。
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佐々木敦
<上映作品>
長編『ベオグラード1999』(09年/76分)
長編『ムネオイズム 愛と狂騒の13日間』(12年/89分)
長編『インペリアル 戦争のつくり方』(14年/73分)
長編『映画になった男』(18年/98分)
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短編集①「映像人類学」 計100分
『ぬばたまの宇宙の闇に』(08年/60分)+『アルナチャール人類博覧会』(20年/20分)+『憑依の宴 ジャワ島のジャティラン』(20年/20分)
短編集②「フィルム作品集」※デジタル上映 計90分
『でろり』(04年/50分)+『小笠原リール』(08年/10分)+『バグダッド1999』(08年/16分)+『抹香町』(08年/5分)+『万葉律パレスチナ』(13年/9分)
<作品詳細>
『ベオグラード1999』
2009年(76分)ヴィデオ作品
出演:木村三浩、V・シェシェリ、V・コシュトニツッツアほか
元恋人の自殺をきっかけに、10年間撮りためたヴィデオ映像を編集したエッセイ映画。フセイン政権下のバグダッド音楽祭に一緒に参加した後、シンガーを目指していた恋人は民族派団体に加入し、再びイラクへともどる。ナショナリズムに批判的だった作家は、ソ連崩壊後の90年代末に混乱する東欧を目指し、カメラを持って空爆直後のセルビアへむかう…。2010年劇場公開作。
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『ムネオイズム 愛と狂騒の13日間』
2012年(89分)ヴィデオ作品
出演:鈴木宗男、松山千春、佐藤優、ムルアカほか
鈴木宗男の選挙活動に密着し、北海道の精神風土をフィールドワークした作品。ムネオ疑惑の後、鈴木は民主党が大勝して政権交代した09年の衆院選に立候補。だが東京地裁であっせん収賄罪が確定し、最高裁が上告を棄却すれば刑務所行き。鈴木は松山千春やムルアカらの協力を得て崖っぷちの選挙戦に挑む。2013年劇場公開作。
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『インペリアル 戦争のつくり方』
2014年(73分)ヴィデオ作品
写真:福島菊次郎 出演:ラサ、宮台真司、福島みずほ、北村肇ほか
2045年の近未来。憲法改正後に国防軍ができ、徴兵制が復活。そこへ朝鮮半島で紛争が勃発、米国に要請されたニッポンは軍事介入する。第3次大戦を生き残ったラサは発電所跡地で旧式コンピュータを使い、ニッポンに起きた悲劇を映像編集する…。にわかに世界大戦が現実味を帯びてきた現在に見返したい1本。日本版の『ラ・ジュテ』『レベル5』を志向したSFドキュメンタリー。2016年劇場公開作。
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『映画になった男』
2018年(98分)ヴィデオ作品
映画作家の原將人は、高校生のときに監督デビューして「天才映画少年」の名声をほしいままにした。それから50年。劇映画『あなたにゐてほしい』で多額の借金を背負った原は、起死回生の劇場公開を目指して35年ぶりの『初国知所之天皇』ライブ上映、CDアルバム制作などを試みる。だが、63歳で双子の父親になってしまい…。監督が8年の月日をかけ、幻の作品や生演奏付き上映など貴重なフッテージを交えて綴る、原將人のドキュメンタリー。映画にすべてを捧げた元・天才映画少年の、再起をかけた闘いがはじまる!2022年3月より全国公開中。
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短編集①「映像人類学」計100分
『ぬばたまの宇宙の闇に』2008年(60分)8ミリ+16ミリ/ヴィデオ上映
『アルナチャール人類博覧会』2020年(20分)
『憑依の宴 ジャワ島のジャティラン』2021年(20分)ヴィデオ
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『ぬばたまの宇宙の闇に』はジョナス・メカスの影響の下、1997年から10年にわたって撮られたトラヴェローグ映画。北は札幌や石狩、南は奄美大島、徳之島、西はヨルダンやイラクまで、カメラを持った男が詩人の吉増剛造、人類学者の今福龍太、奄美の唄者、舞踏家らとともに疾走する。奈良前衛映画祭でグランプリに輝いた作品。インド北東部の少数民族が「人間動物園」にされる不条理を描いた『アルナチャール人類博覧会』。『憑依の宴』は、ジャワ島でジャティランという憑依芸能に出会った作家が、若者たちがガムランの音楽に合わせて踊り、祖先霊や動物霊に憑依されて、シャーマンに除霊される様をつぶさに記録した映像人類学的なドキュメント。
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短編集②「フィルム作品集」計90分
『でろり』2004年(50分)16ミリ/ヴィデオ上映
『抹香町』2008年(5分)8ミリ/ヴィデオ上映
『バグダッド1999』2008年(16分)16ミリ/ヴィデオ上映
『小笠原リール』2010年(10分)8ミリ/ヴィデオ上映
『万葉律パレスチナ』(13年/9分)ヴィデオ
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『でろり』は、トルストイの小説『イワン・イリッチの死』を翻案にした16ミリフィルムの劇映画。秋田の日本海側の村。死期を迎えた元裁判官は、頑な性格から家族の看護を拒否するが、異様な風貌の介護人と心を通わせるようになり…。私小説家・川崎長太郎の通った赤線街・抹香町を8ミリフィルムでたどる『抹香町』、元カノの死を契機に編集され、八戸市美術館で展示上映された『バグダッド1999』、小笠原諸島への恋人の帰還につきそい、南島の風景と記憶をテーマにした『小笠原リール』、パレスチナの難民キャンプにおける闘争と衝突を写真、映像、短歌で再構成する『万葉律パレスチナ』を併映。
<金子遊監督 最新作『森のムラブリ インドシナ最後の狩猟民』上映情報>
3月19日よりイメージフォーラムにて上映
https://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/5092/
公式サイト:
https://muraburi.tumblr.com/
予約方法:
※4/3(日)18:00の回は定員に達したため予約受付を終了しました。当日券のご用意も若干枚ございますが見えづらいお席へのご案内になる可能性があります、ご了承ください。
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info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「金子遊レトロスペクティヴ」本文に「名前」「電話番号」「券種:①一回券②三回券③全作品券のいずれか」「ご希望の鑑賞日程(上映後トークの参加ご希望の場合はその日程も)」「枚数」をご記入ください。複数名でご予約の場合、全ての方のお名前と連絡先をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
※予約キャンセルの場合は、お手数おかけしますが、 必ず事前にご一報ください。
※ご来場の際はマスクの着用をお願いします。また入場時に手指のアルコール消毒と非接触の検温をさせて頂きます。体調の優れない方、37.5度以上の熱がある方は来場をご遠慮ください。
お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp
企画:佐々木敦、金子遊
主催:SCOOL