居留守<br>『ふるえる。』

2021.12.2 - 12.5

居留守
『ふるえる。』

日程

12月2日(木) ー 12月5日(日)
12.2(木)19:00-※
12.3(金)14:00- / 19:00-
12.4(土)14:00- / 19:00-
12.5(日)14:00-

※=ポストパフォーマンストーク:山﨑健太さん(批評家)

料金

前売り 2,500円 / 当日 3,000円(全席自由)

12.2 -19:00※
12.3 14:0019:00
12.4 14:0019:00
12.5 14:00-
  • 受付開始/開場:開演の30分前
  • 上演時間:約60分
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▶︎ 点 数 の 低 い 人 か ら
R e ・ e d u c a t i o n c a m p へ g o  o f f
さ れ ま す ! !
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_相模原障害者施設殺傷事件や、政治家の「LGBTには生産性がない」という発言など、マイノリティを排除する社会への危機感を出発点に、複数の形式の異なったテクストをサンプリング・リミックスし2019年に上演した演劇作品『ふるえる。』をYPAMフリンジで再演します。
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Q :「あなたは権利を主張する前に義務を果たすべきだと思う」、「あなたは帰国期限を過ぎて入国したことがある」。様々な基準が指し示すマジョリティとしての人間像、それらに何らかの形で該当しない登場人物たちは、『ウイグル人得点表』やネットの『性格診断テスト』からなるそれらの“尋問”への返答を誤り、“社会”から排除され、舞台に設置されたテーブルの上から地面へと転がり落ちていく。
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_ある時はコンビニのアルバイト店員の心情、またある時は性的マイノリティとして拘束された学者の物語、そして自己責任に関する新聞記事や80年代のTVCM…。様々な他者の言葉たちが俳優の身体に異物として蓄積し、自ら発した言葉たちの微細な振動によってその身体は徐々に変化していく。観客の視覚と聴覚もまた俳優のそれと同様に総動員され、デスコードによって意味を離れた声そのものが音の震を通して観客の身体に感染していく。作家の固有名詞を超えた無数の匿名の叫びが劇場全体にこだまする–––。

【予約】
https://peatix.com/event/3058678

【クレジット】
演出・構成:山崎 恭子
演奏・リミックス:gen seiichi
サウンドマテリアル:中川 裕貴
振付:大谷 悠
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出演:佐々木 峻一(努力クラブ)、竹ち代 毬也、重実 紗果
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スタッフ
照明:杉本 奈月(N₂/青年団)
音響:林 実菜
制作:菊地 しずく
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主催:居留守
助成:公益財団法人全国税理士共栄会文化財団、京都芸術センター制作支援事業
※本公演はYPAMフリンジ2021参加公演です
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【お問い合わせ】
居留守
irusu.kyoto@gmail.com

居留守

居留守は決して一般的とは言えないコラージュという手法を用いて、演劇のために書かれた訳ではない、小説・新聞・広告・ポップミュージックなどの形式の異なった複数のテクストを引用し、一つの作品にするという実験的試みの元に作品を制作している。
その作品は、①他者の言葉を扱うこと。また、各テクストの文脈に注意深く耳を澄ませること。②コラージュされた他者の言葉たちの間から想起する身体へのイメージを立ち上げること。③俳優は各テクスト内に書かれている言葉を声を通して身体的に共有し、「奇妙な匿名の声」としての“生”を生きなおすこと。④私性と公性の対話に常に耳をすませること。の4つを出発点にし、コラージュの手法・俳優の身体表現・インスタレーション的な舞台装置を組み合わせることで、一連の筋からなる物語の上演とは一線を画す物語の上演を行っている。また、所属俳優はおらず、作品ごとに出演者を集め制作している。

山崎 恭子

居留守の主宰者、演出。
京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)卒、同大学大学院 修士課程を2014年修了し、個人ユニット「居留守」での活動をスタート。社会の制度が個人の身体に与える影響に焦点を当てた作品を上演。AI・HALL ダンスコレクション vol.17 寺田みさこ振付作品『アリア』(H25年度)に演出・振付助手として、地点『ファッツァー』(H25年度)やKYOTO EXPEREMENT 篠田千明演出作品『ZOO』(H30年度)に演出助手として参加。H26年度アトリエ劇研創造サポートカンパニー、R1年度京都芸術センターCo-program2019 KAC セレクション カテゴリーD選出アーティスト。R3年度 全国税理士共栄会文化財団補助金採択。R3年度豊岡演劇祭2021フリンジ@江原河畔劇場(緊急事態宣言延長により中止)

gen seiichi

ミュージシャン/アーティスト、サウンドデザイナー、マスタリングエンジニア。
04年audio visual unit “a snore.”を結成。京都を中心に活動する。10年よりソロ活動をスタート。12年にデビューアルバム「Hello,my friends.It’s me」(shrine.jp)をリリース。これまでにCD、Cassette、Vinyl、Digital合わせて13作品をリリースしている。15年に活動の拠点をberlinに移し、19年末に帰京する。15年にmoanyuskyのデビューアルバム「scapes album」にマスタリングエンジニアとして参加。11年には音響エンジニアとしてのキャリアをスタート。これまでに夕暮れ社 弱男ユニット、akakilike、sirloinなど演劇、ダンス、ファッションショーの音響エンジニアを務める。また、12年に一見正隆監督作品の映画に楽曲を提供するなど活動の場を広げる。17年に8作品目のアルバム「ordinary」をリリース。これを機に8都市を回るasia tourを開催する。

中川 裕貴

1986年生まれ、三重/京都在住。演奏と演出をチェロ/電気/適当な録音を使用して行う。演奏行為とそれによって現れる音のあいだに在る「距離」を測ること、また「演奏をしながら自身がそこ/ここでどのように存在するか」を問うこと(またそれへの頓智)をテーマとする。矛盾した行為(動きながら自分で自分についての距離を測る)が発する音楽への襲来と、音楽からの襲来(応答)について。ソロと並行して(中川裕貴)「、バンド」活動や、烏丸ストロークロックを代表とする舞台音楽、その他アーティストのサポートもいくつか行っている。近年のコンサート活動として、「ここでひくことについて(2019)」@京都芸術センター、「アウト、セーフ、フレーム(2020)」@ロームシアター京都サウスホール(ロームシアター京都×京都芸術センター U35創造支援プログラム“KIPPU”)などがある。

佐々木峻一

1988年、島根県生まれ。努力クラブ所属。俳優。立命館大学中退。2007年大学入学とともに演劇活動を開始し、2011年合田団地とともに努力クラブを結成、以降すべての本公演に出演。その他の主な出演作品に、山下残とともに高知で創作・出演した1人芝居『途端やね』、合田団地の戯曲をみずから演出・出演した1人芝居『誰でもよかった』、2021年より日本各地で上演を重ねている下鴨車窓の旅公演『透明な山羊』、2020年夏に人のいない劇場で上演された岸井大輔作・和田ながら演出『本当に大事なことはあなたの目の前ではおこらない』など。

竹ち代 毬也

1992年に現代美術から舞踏に興味を持ち舞台活動を始める。「体の在り方」や「たたずまい」に興味を持ちながらダンサー、演出家、振付家として関西を中心に活動。
ダンス、演劇、ミュージシャンなど様々なジャンルのアーティストとのセッションや外部作品への出演多数。最近ではお寿司「桃太郎」/d-倉庫、KIKIKIKIKIKI「老花夜想(ノクターン)」/東京芸術劇場 シアターウエストなど。
2013年からは滋賀県瀬田のお寺でダンス、演劇、音楽、落語、腹話術などの表現者と手作り小物や古本などの出店者とご住職の説法など、様々な人と価値観が集うイベント「東光寺アートフェスタ」のディレクターと細々とした雑用を行う。

重実 紗果

東京都生まれ。10歳からストリートダンスを始める。京都造形芸術大学(現:京都芸術大学)舞台芸術学科卒業。大学在学中にはダンスパフォーマンスユニット「花柄パンツ」を結成し、精力的に作品作りを行う。
現在は関西を中心にダンサーや俳優として活動。近年では、維新派、冨士山アネット、ヨーロッパ企画イエティ、off-nibroll、居留守、神里雄大/岡崎藝術座、努力クラブ等の作品に出演。