2019.10.10木
高嶺格『木村さん』上映&トーク
上映作品
高嶺格『木村さん』
トーク
高嶺格
日程
10月10日(木)19:00スタート
料金
予約1,500円 当日1,800円
高嶺格による「木村さん」は、障害者の性介助の経験をもとに作られた映像作品である。元々はパフォーマンスとして1997年に発表され、翌年パフォーマンスの記録映像からビデオ版が制作された。一級障害者である木村年男氏(故人)は森永砒素ミルクの被害者で、高嶺は90年代に5年に渡り氏の介護を行った。
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「木村さん」を作ってから20年以上が経ちました。なかなか公開できない作品で、2004年に横浜美術館での展示拒否が騒動になったのをご記憶の方もおられるかもしれません。しかしこの作品はこれまで、岐阜、東京、バーミンガム、シンガポール、ザグレブ、ニューヨークの世界六ヶ所でパフォーマンスを、またバーミンガムの公立美術館と台北のギャラリーでビデオを展示したことがあります。強い意志と適切な環境さえあれば発表は可能です。しかしこの作品に限らず、発表の難しい作品は世の中にゴマンとあり、年を追うごとに難しくなってきていると感じます。「木村さん」を通じ、そんな状況についてみなさんと一緒に考えてみたいと思います。(高嶺格)
予約方法:
※定員に達したため、予約受付は終了しました。当日券も若干枚お出しする予定です。なお、立ち見のご案内になる可能性がありますので、ご了承ください。
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info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「木村さん」本文に「名前」「電話番号」「枚数」をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
※予約キャンセルの場合は、お手数おかけしますが、 必ず事前にご一報ください。
お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp
高嶺格
1968年鹿児島県生まれ
秋田県拠点
社会のなかで見えなくなっている問題を、自身の個人的体験や身体的感覚に引きつけて、映像・インスタレーション・舞台等様々な媒体で浮かび上がらせるアーティスト。例えば、恋人との関係を出発点に朝鮮人強制労働の痕跡を遺すマンガン坑道跡で制作した《在日の恋人》や、近所の海岸に漂着した移民船を題材にした《歓迎されざる者》には、他者の理解という言葉では片付けられない、作家自身のもどかしさや痛みが伴っている。彼の作品は、ある種の居心地の悪い状態に観客を置き、その帰属意識を鋭く問うてくる一方で、そこに不恰好な身体を介して、それでも他者を希求する愚かで温かい人間らしさが見え隠れする。
主な作品発表・受賞歴
2012 個展「高嶺格のクールジャパン」水戸芸術館現代美術ギャラリー(茨城)
2011 個展「高嶺格:とおくてよくみえない」アイコン・ギャラリー、ロンドン(英国)その他会場
2010 あいちトリエンナーレ2010「都市の祝祭」(愛知)
2003 「Z.O.U.-Zone of Urgency」第50回ヴェネツィア・ビエンナーレ「Dreams and Conflicts」、ヴェネツィア(イタリア)
2003 個展「在日の恋人」NPO丹波マンガン記念館内坑道跡(京都)