「J演劇」の〈歴史〉を個人的に再訪してみる会<br>第一回「鈴木忠志」を再訪する

2018.6.8

「J演劇」の〈歴史〉を個人的に再訪してみる会
第一回「鈴木忠志」を再訪する

講師:内野儀

講師

内野儀

TA

渋革まろん

日程

6月8日(金)19:30スタート

料金

2,000円

6.8 FRI19:30
  • オープンはスタートの30分前になります。
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まったく個人的な事情で恐縮だが、5年ほどぼーっとしていたようで、ふと気づいてみると、なにがなんだかわからなくなっていた。日本語圏における広義の現代演劇の話である。〈3・11〉以降ということでもあるのだが、どうも、それだけではないようだ。で、職場が変わった昨年春あたりから、劇場通いとでも呼べるものを再開してみたわけだが、感覚的にも思想的にも右往左往している。それで、もう一回、〈歴史〉に戻ろうと考えた。ちょうど、SCOOLという格好の場を与えていただいたので、わたしがライヴで見たことがある、というかぎりにおける〈歴史〉に戻ってみる、という会をやろうかと思い立った。個人的にもかかわりの深い鈴木忠志からはじめてみて、いつになるかわからないが、いわゆるゼロ年代、そして現在近くまで到達することを目指す。具体的には、作品の映像を見て、そのアーティストが書いた演劇論を読み直す、といったことではどうだろう。
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6月8日に予定されている第一回目では、この会の趣旨を説明させていただき、まずは鈴木忠志について、話しはじめようと思っている。現役で作品を作り続けている人なので、そういう射程で、早稲田小劇場時代から、利賀村での活動、さらには水戸・静岡の公共劇場から、再び利賀村へ、という鈴木忠志の演劇的軌跡について、わたしなりの見方を示してみたい。この回では、少なくとも、最初期の『内角の和』(1973)と『騙りの地平』(1980)、さらにそれらにかかわる『劇的なるものをめぐってⅡ』(1970)、『トロイアの女』(1974)あたりまでについて話せればと思う。それで、新鮮な眼/視座がないと思い出話になる可能性が大きいので、ゲンロン(東浩紀)の佐々木敦・批評再生塾の第三期総代に選ばれた渋革まろん氏にも参加していただき、コメンタリーをお願いする予定である。

予約方法:
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内野儀(うちの・ただし)

1957年京都生れ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(米文学)。博士(学術)。岡山大学講師、明治大学助教授、東京大学教授を経て、2017年4月より学習院女子大学教授。専門は表象文化論(日米現代演劇)。著書に『メロドラマの逆襲―〈私演劇〉の80年代』(勁草書房、1996年)、『メロドラマからパフォーマンスへ―20世紀アメリカ演劇論』(東京大学出版会、2001年)、『Crucible Bodies: Postwar Japanese Performance from Brecht to the New Millennium』 (Seagull Press, 2009年)、『「J演劇」の場所―トランスナショナルな移動性(モビリティ)へ』(東京大学出版会、2016年)ほか。公益財団法人セゾン文化財団評議員、アーツカウンシル東京ボード委員、公益財団法人神奈川芸術文化財団理事、福岡アジア文化賞選考委員(芸術・文化賞)、ZUNI Icosahedron Artistic Advisory Committee委員(香港)。

渋革まろん

〈ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾〉3代目総代。演出家。座・高円寺劇場創造アカデミー4期修了。演出家としては、15年より街を散策して謎をはらんだ人間の身振りや行為を観察する「トマソン観察会」を月一開催。トマソンに感謝を捧げる「トマソンのマツリ」を年一開催。詳細はFacebookにて「トマソンのマツリ」で検索。