ポストゼロ年代演劇の新潮流<br>ゲスト:山崎彬(悪い芝居)

2019.10.8

ポストゼロ年代演劇の新潮流
ゲスト:山崎彬(悪い芝居)

セミネールin東京

レクチャー担当

中西理(演劇舞踊評論)

ゲスト

山崎彬(悪い芝居)

日時

10月8日(火)19:30スタート

料金

前売2000円 当日2500円
(+1drinkオーダー)

10.8 TUE19:30
  • オープンはスタートの30分前になります。
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_悪い芝居の山崎彬を評するとすれば次世代のケラリーノ・サンドロヴィッチ(ナイロン100℃)、松尾スズキと言いたくなる。山崎はすでに先行している同世代の作家たちと同じような特色も共有するが、大きな違いは90年代の作家でも平田オリザよりも娯楽性の高いケラや松尾の後継の香りを感じることだ。
_その特徴は作品ごとに舞台の印象がコロコロ変わることで、そのため作風を一口で説明することが難しい。それでも「らしい」作品はいくつかあって、最近は「ラスト・ナイト・エンド・ファースト・モーニング」のような暴力的な犯罪の被害者などエキセントリックな登場人物のトラウマなどをモチーフとする重めの作品が多かった。こうした世界では松尾らと類似の世界観を感じる部分もある。
_ところが再演された「アイスとけるとヤバイ」は一変してポップかつナンセンスかつキッチュな「笑える演劇」だった。作風が作品ごとに違うということを説明しようとしたときにナイロン100℃のケラのことが脳裏に浮かぶ。冒頭の劇中劇や植田順平演じる人物が直接客席に語りかけることで舞台が進行するというメタシアター的な仕掛け、タイムトラベルとコールドスリープというSF的設定で、より強くそう感じるということがあるのだとしても、関西弁を多用した関西版ナイロン100℃とでもいいたくなるような作品となっていたのではないか。

_ままごと、ロロ、快快(ファイファイ)、マームとジプシーなどが東京での同世代の劇団でポストゼロ年代演劇としての共通点はあるのだが、あえて前衛を志向せず大人計画、ナイロン100℃の後継を思わせるような特徴が悪い芝居にはある。ここ十年間ほど木ノ下歌舞伎と並んで、関西を代表する若手劇団として挙げていたが、2004年の旗揚げ公演から15年を経過し、最近は本拠地が東京に移りつつある。現代演劇の中核をなす劇団のひとつに数えられるようになり、山崎個人としても各種プロデュース公演の作演出や俳優として中劇場、大劇場の舞台に頻繁に出演するなど活躍が目立つ。ネクストブレーク確実な気鋭の作家、演出家、俳優の山崎彬とは何者なのか。本人に語ってもらうことで明らかにしていきたい。
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主宰・中西理

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