平倉圭ダンス=思考講座<br>第二回「異鳴の技法」

2018.2.22

平倉圭ダンス=思考講座
第二回「異鳴の技法」

講師

平倉圭

日程

2月22日(木)19:30スタート

料金

1,500円

2.22 THU19:30
  • 会場オープンはスタートの30分前になります。
  • 当日、講座を写真と録音で記録いたします。また記録を使用する可能性があることをご了承ください。
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_1946年12月、「異文化間のフーガを作ることはできるか」と問う映像作家マヤ・デレンに、人類学者グレゴリー・ベイトソンは手紙を返す。異文化間の関係を示すには、いくつか方法がある。まず図/地。一方が他方の背景となるもの。そしてフーガ。一つの主題がさまざまに展開するもの。ニューギニアからポリネシアに広がる文化は一種のフーガとして示しうる。だが、あまりに離れた文化、たとえばナヴァホ族とハイチの間にはフーガは作れず、不一致(discrepancy)があるだけだろう――。
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_ベイトソンに部分的に逆らって、異質なもののあいだに関係のパターンを作る技法を「異鳴の技法(The Art of Discrepancy)」と呼ぶことにしよう。「異鳴」とは、discrepancyのラテン語源discrepareが「異なる音を立てる」を意味することによる、私の造語だ。
_これをダンスの問題として考えよう。私と他者が踊るとき、身体の同型性に注目するなら、その組織化の論理は「フーガ」になる。異型性を強調するなら「異鳴」へと傾くが、その傾きは限定的だ。
_海の浅場、波の荒い場所で2匹のイカと出会う。イカたちは私から一定の距離を保ち、こちらを見つめている、ようだ、と私は思う。イカたちの動きと形には同型性がありフーガがある。私とイカはどうだろうか? 私とイカはダンスするだろうか。異鳴の技法がありうるだろうか。どのように?

予約方法:
info@scool.jp にてメール予約受付。
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※定員に達したため、予約受付は終了しました。当日券もご用意しております。尚、桟敷席へのご案内となる場合がありますので、ご了承ください。
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メール info@scool.jp

平倉圭

1977年生。芸術学。横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院准教授。芸術制作における知覚と行為の働きを研究している。著書に『ゴダール的方法』(インスクリプト、第二回表象文化論学会賞受賞)、『アメリカン・アヴァンガルド・ムーヴィ』(共著、森話社)ほか。