日本美術サウンドアーカイヴ──堀浩哉《Reading Affair》1977年

2018.1.7

日本美術サウンドアーカイヴ──堀浩哉《Reading Affair》1977年

日時

2018年1月7日(日)
15:00-19:00

入場料

予約2,500円 当日3,000円

1.7 SUN15:00
  • 開場は30分前から
CLOSE

_日本にはこれまでに、美術館や画廊、アトリエや公共空間でさまざまな音を鳴り響かせてきた美術家がいる。しかし、ほとんどの音は鳴り止んでしまえば、再び聞くことがかなわなかった。視覚資料を中心とする美術史のなかで、音をめぐる情報はどうしても断片的なままに留まってしまう。日本美術サウンドアーカイヴはこうした美術家たちによる参照しにくい過去の音にアクセスしようとするプロジェクトである。
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_作家や関係者へのインタビュー、文献調査、作家が所有する録音などを通じて、過去の作品にまつわる情報を収集し、整理する。そして、作品の再制作や再演を作家に依頼し、もしくは自分たちの手で行い、展覧会、イベント、レコードなどのかたちで発表していく。このような活動を通じて、日本美術における音の意義を検討し、その可能性を開くための基盤をつくりだしたい。
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_日本美術における過去の音について考えようとするとき、現代の私たちはたくさんの問いに出会う。それは各時代の美術の動向のなかでいかに位置づけられたのか。音楽をはじめとする同時代の他の芸術といかに結びつき、区別されたのか。同時代の聴覚文化や視覚文化といかに関わってきたのか。これらの問いを前にした人が、まず音に向きあうことから探求をはじめられるようにすることは、このプロジェクトの大きな目的のひとつである。
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2017年10月 金子智太郎 畠中実
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メインビジュアル:堀浩哉《Reading Affair》1977年 ©堀浩哉 撮影者不明

<上演作品>
堀浩哉《Reading Affair》(1977年、ファリデ・カド・ギャラリー(パリ))再演
堀浩哉+堀えりぜによる《Reading Affair》の新作
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<レクチャー、トーク>
出演:堀浩哉、畠中実、金子智太郎

予約方法: info@scool.jp にてメール予約受付。
※件名「日本美術サウンドアーカイヴ」本文に「名前」「電話番号」「枚数」をご記入ください。こちらからの返信をもってご予約完了となります(24時間以内に返信します)。定員になり次第受付を締め切らせていただきます。
※予約キャンセルの場合は、お手数おかけしますが、 必ず事前にご一報ください。

お問合せ:SCOOL
メール info@scool.jp

協力:ミヅマアートギャラリー

堀浩哉

1947年生まれ。美術家。1969年美術家共闘会議(美共闘)を結成し、議長。1970年多摩美術大学抹籍。60年代末から、絵画、パフォーマンス、インスタレーションなどを国内外で発表(1984年ベニスビエンナーレ、2016年釜山ビエンナーレなど)。1998年ユニット00(堀浩哉・堀えりぜ・畠中実)を結成しパフォーマンスを再開。2002年多摩美術大学教授(2015年まで)。2010年アーツ千代田3331内にアキバタマビ21を開設し初代プロデューサー(2012年まで)。単著に『滅びと再生の庭』。

堀えりぜ

1948年生まれ。美術家。1970年多摩美術大学中退、Bゼミスクールや高松次郎『塾』などで学ぶ。70年代初頭からパフォーマンスやインスタレーションを発表し、堀浩哉のパフォーマンスのパフォーマーも勤める。1998年以降はユニット00として活動(2002年ATTITUDE2002 熊本市現代美術館、2003年と2006年越後妻有トリエンナーレなど)。近年は堀浩哉+堀えりぜのユニットで活動中。

畠中実

1968年生まれ。NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]主任学芸員。多摩美術大学美術学部芸術学科卒業。1996年の開館準備よりICCに携わる。主な企画には「サウンド・アート──音というメディア」(2000年)、「サウンディング・スペース」(2003年)、「サイレント・ダイアローグ」(2007年)、「可能世界空間論」(2010年)、「みえないちから」(2010年)、「[インターネット アート これから]―ポスト・インターネットのリアリティ」(2012年)、「アート+コム/ライゾマティクスリサーチ 光と動きのポエティクス/ストラクチャー」(2017年)など。ダムタイプ(2002年)、明和電機(2004年)、ローリー・アンダーソン(2005年)、八谷和彦(2006年)、ライゾマティクス(2013年)、磯崎新(2013年)、大友良英(2014年)、ジョン・ウッド&ポール・ハリソン(2015年)といった作家の個展企画も行なっている。ほか、美術および音楽批評。

金子智太郎

1976年生まれ。美学、聴覚文化論。非常勤講師。最近の仕事に、論文「一九七〇年代の日本における生録文化──録音の技法と楽しみ」(『カリスタ』23号、2017)、発表「「環境」からの逸脱──1970年代日本の現代美術における音響技術」(表象文化論学会、2017)。共訳にジョナサン・スターン『聞こえくる過去──音響再生産の文化的起源』(中川克志、金子智太郎、谷口文和訳、インスクリプト、2015)。